大泉さんのドラマ

救命病棟24時」第7話。劇中では震災発生から8日目。


前回の予告に騙された。てっきりヒロインの復活話だと思ってビデオ見る気も起こらなかったんだが、それとは別に病院側でも話が展開されてた。しかもマイペース医師がメインで。こんなことなら、さっさと見とけば良かった。なお、マイペース医師役の人は小市慢太郎という方なので、これからは小市さんと書くことにする。


そんな今回の内容は。
先に書いておくが、ヒロインは主役と話したり指輪なくしたり色々あって、復活して戻ってきた。病院に戻ってきて、皆に喜ばれて、差し入れなんかしちゃったりして、そんな所で話は終わった。


そんな復活劇の一方、病院では。
震災で店を失った脱サラ蕎麦屋と、それを旦那に知らせまいとして胃潰瘍になった妻が揃って入院。そんな夫妻の扱いをめぐって病院スタッフの意見が割れる。
「患者のプライバシーに関わるべきではない」と正論を展開する婦長に、「医者だ患者だとこだわってる場合じゃなく」と相変らず鬱陶しい研修医。そんな研修医を「医者の肩書きがなければオマエなんかただの若造」とバッサリ切り捨てる我らが小市さん。さすがだ。
そんな小市さん、場面変わって一人物陰で家族に電話、家が壊れて母親が怪我してと「実は良い人」ぶりをカミングアウト。そして本日のメインイベントへ。


隣り合ったベッドで気難しく黙り込む蕎麦屋夫妻の元へ、まずやってきたのは大泉さん。一人浮く役に慣れた彼が、場違いなまでの明るさで身の上話を展開する。
それによると大泉さんは北海道生まれで甲子園球児らしい(守備位置は三塁コーチャー)。さらに、甲子園の思い出の品なども置いてあった自宅が震災で焼けたことも。で、「まぁ大した事ないんですけどね(苦笑)」ときた。
そんな様子を見ていた小市さん、なにか思うところがあったのか、大泉さんに代わって蕎麦屋夫妻に身の上話をしはじめた。いつも以上にぶっきらぼうな口調で、自宅のこと、母親のことを語り、挙句に「うぁ〜も〜、話したから何だってんだよ……」と後悔(笑)。
正直、ここまで一気にスポットを浴びてしまうと、もう二度とメインを張れないのではないかと心配になるほどの活躍だ。


震災描写はさすがに目立たなくなってきた。目新しかったのは、事前説明を聞き流したボランティアが薪拾いに危険家屋に近づいて大怪我したくらい。
で、政治家のセンセーがその責任を記者に突っ込まれるんだが、なんとセンセー、「東京はまだ危険」と言い放ち、ボランティアに「自己責任と覚悟」を求める発言まで。以前なら失言となっただろうこれらの言葉も、しかし前回で目覚めたセンセーならばこその説得力で受け止められたらしく、お咎め無しどころか逆に閣僚入りの話に。
ついにここまで来ましたよ。今後は名実共に「震災の顔」となったセンセーに、他閣僚の嫉妬や嫌味、政治と現場の板挟みなど数々の壁が立ち塞がり、そしてそれらを乗り越えて真に被災者のための政治を実現するセンセーの大活躍が描かれるわけですよ!
……しかし主役の存在感が薄いな。いや、毎回オイシイ所は取ってるしスゴイ医者っぽい描写にも事欠かないんだが。まぁ単に私の目線が主役に向いてないってだけか。


ところで今回、やけに唐突にCM入りするように感じられたのだが、エピソード詰めすぎて尺が足りなくなったのか?