常態と変化

胡耀邦元総書記の伝記、中国当局が出版差し止め (産経)

 香港誌、亜洲週刊の最新(20日)号は、中国共産党の元幹部や元新華社記者ら5人が1O年がかりで執筆した故胡耀邦・元総書記の伝記について、中国当局が「国家機密にかかわる」などとして出版を差し止めたと伝えた。

 同誌によると、伝記の出版は共産党が今年半ば、今月20日の胡氏生誕90周年に絡む記念行事開催とともに承認していた。

 出版差し止めは、1987年の失脚後も改革派として人気を保った胡氏を再評価すれば、国民の間で民主化要求が高まり、党による統制が及ばなくなるとの懸念が根強いことをうかがわせている。

至極ナチュラルに伝えられてますが、日本で同じ事やったら大騒ぎかと思われます。


胡錦濤・中国主席、独次期首相と会談 (読売)

中国の胡錦濤国家主席は11日午前、訪問先のドイツでメルケル次期首相と会談した。会談では、良好な独中関係継続の重要性が確認されただけでなく、メルケル氏は中国国内の人権状況についても言及した模様だ。

 シュレーダー首相は、欧州連合(EU)による対中武器禁輸措置の解除にも熱心だった。これに対して、メルケル氏率いるキリスト教民主同盟の外交担当者は、「武器禁輸問題は、次期政権の優先課題にはなっていない」と述べ、シュレーダー政権の立場とは一定の距離を置く方針を示唆している。

ドイツの対中華様姿勢は、次期政権では変わるようで。ただ、次期政権って現与党との大連立ですよね? メルケル女史がどこまで独自色を出せるのか、注目したいと思います。
ところで、この記事と同じ会談が、新聞社違うと全く逆方向の捉え方になるようで。


ドイツと中国の両首脳、経済協力強化で一致 (日経)

欧州歴訪中の胡錦濤・中国国家主席は11日、ドイツのメルケル次期首相、シュレーダー首相と相次ぎ会談し、経済などの協力関係を一層深める考えで一致した。欧州各国は巨大な輸出・投資先である中国に対する経済外交を重視、すでに英国とドイツは対中ビジネスの新案件で合意した。

会談の日付が同じなので題材は同じと思われますが、日経によると独中関係は現状をより深化させる方向に向かうらしいです。で、さらに同記事を読み進めますと、

 胡主席はベルリン市内のホテルでメルケル次期首相と会談、中国訪問を要請した。胡主席は首相府でシュレーダー首相と会談後、記者会見で「ドイツ次期政権でも対中外交の路線が継続されると期待する」と語った。対中でより厳しい姿勢をとるとみられるメルケル氏の動きを暗にけん制した格好。シュレーダー首相は「対中武器禁輸を解除すべきだとの私見に変わりはない」と中国側に理解を示す一方で「欧州連合(EU)が納得できる解決を見い出すだろう」と結論を後任に委ねた。

タイトルの『両首脳』ってのは、メルケル次期首相ではなくシュレーダー現首相ですかぃ。